今年の肥料作りも仕込みは終わり、あとはしっかり菌を増やして春に田んぼに散布します。
しかし今年はご存じの通り、ドカ雪続きでまだ大量の雪が田んぼを覆っております。
今年の春作業は除雪から始まりそうです🚚
さて最近毎日のように米価のニュースが耳に入ってきます。
ひろた農園ではこの騒動での値上げはしていません。
しかしなぜここまでマスコミは値上げ値上げと言っているのかわかりません。
まず今までの米価が割に合っていなかったこと、
米の原価が上がっている中、米価は下がっていたという事をわかっている消費者は少ないです。
そもそも燃料、肥料、人件費、機械、すべてが上がっている中で米価だけが据え置き、もしくは
値下げなんておかしい話です。
原価が上がっているのに、単価を上げないのはその分生産者が泣いていると言うことです。
小学生でも計算できます。
そして今までなぜその安い米価で市場が回っていたかというと、兼業農家さんの件数が関わっています。
私の親の代では専業農家より兼業農家の方が多かったです。
兼業農家は他の職業(本業)について休みの日に農業をする農家をいいます。
昔は兼業農家が多く出荷先もほとんどJAなどにする農家さんがほとんどでした。
そのおかげで集荷業者は安定した数量を集荷し、農家は安定?した収入を得ていました。
しかし兼業農家は本業がある為、そこまで米価にこだわっていません。というか本業があるため
そこまで労力を使って高く売れる売り方をできませんでした。
そんな兼業農家さん達が減り出しました。私の住んでいるところでも今年は去年より10件~20件くらい
農業を辞めていく兼業農家さんがいます。
理由は簡単です、採算が合わないからです。
まず集荷業者に出荷すると1圃場の単価は去年までの米価だとほとんど利益がでません。
そして利益がほとんど出ないなか、機械類の更新などをしなければなりません。
そりゃ普通の人ならやめますよね。
そんな兼業農家さん達がやめた圃場を専業農家や法人農家が借り受けて
お米作りをするのですが、当然利益を出さなければなりません。
なので集荷業者を頼らずに消費者、お米屋さん、飲食店、などに直接出荷し利益を少しでも上げる売り方をします。
ちなみに今お米が無いと言っているスーパーや飲食店、お米屋さんなどは集荷卸業者などから仕入れていた
ところがほとんどだと思います。
基本は生産者直接販売ですと原価+生産者利益+消費税=商品価格になります
しかし卸業者から買う場合は原価+生産者利益+流通費+(卸利益✕通過した業者の数)+(消費税✕業者を通過した数)
などかなり原価にくっついてきます。
業者から買うなとは言いませんが、生産者以外から買うとこれだけいろいろなお金がかかってきます。
一番いらないのは物が動くたびにかかる消費税だと私は思います。。。
ここまでの説明でわかるようにいままでの価格のお米が市場に出ていたのは
兼業農家さんがいっぱいて、利益度外視でお米を作ってくれていたってことです。
しかしこれからはそういった農家さんが減ってしまうので米価は今くらいの値段か少し下げる位で
落ち着くと私は思います。
そしてマスコミに言いたいのは簡単に値上げ=悪いみたいなイメージの伝え方はしないで欲しいです。
値段が上がる理由があるので上がっている、しっかり理由まで報道して欲しいです。
加工品の値上げはそこまで報道しないのにいままで値上げされていなかった米が上がった事が
そんなに悪いですか?
すいませんいろいろ長ったらしく書きましたが最終的にはマスコミの報道の仕方が気に入らなかった
という理由で書かせて頂きました。